遺骨の所有権について 〜仏壇供養の一休より〜 | お仏壇の処分・引取り・回収なら【仏壇供養の一休堂】大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・三重・淡路島・和歌山

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2020.12.13すべて

遺骨の所有権について 〜仏壇供養の一休より〜

亡くなった方の遺骨に所有権があるのはご存じでしょうか。

今回で遺骨の所有権について初めて知ったと言う方は、遺骨の所有権ってなに、遺骨の所有権を持っていたらどうなるの、など様々な疑問が生じてますよね。
そんな方の為、もう一度遺骨の所有権について確認したい方の為に、遺骨の所有権についてお話したいと思います。

まず遺骨を引き取る際は、遺族のうち誰か一人が決定権を持ちます。
そして遺骨は民法上では祭祀財産として認識されていて、祭祀継承者のみに帰属するのです。

祭祀継承者とは、祭祀財産の管理や、故人の年忌法要の管理や主催を行う人のことを言います。
祭祀財産は、家系図・神棚・仏像・仏壇・墳墓といったものに当たります。

祭祀継承者には故人が指名した人が継承者となり、遺言書だけでなく、口頭での約束でも効力があるとされています。

また急に亡くなってしまった場合には、喪主を務めた方が祭祀継承者に最も近い立場だとされているのです。

そして祭祀継承者は遺骨を引き取るだけが任務ではありません。
お墓や仏壇の承継や管理、法要や墓地の建設をしなければならないのです。

一方間違えやすく、ややこしい事に、祭祀財産と相続財産は別物の財産として考えられている為、祭祀財産は相続財産に含まれません。

したがって、仮に故人に多額の借金があり、相続放棄をしても祭祀承継者になれますし、祭祀承継者になったからといって、祭祀財産の価額分、相続分が減らされるわけでもないのです。

祭祀財産は相続税の対象にならないので、頭にいれておくと良いでしょう。

また相続財産は相続人に承継され、相続人が複数いる場合は相続財産を分割してそれぞれが受け継ぎます。
そして祭祀財産は先程お話ししたように、相続財産に含まれず、祭祀を承継する者が原則として単独で引き継ぎます。

祭祀財産の承継は基本的に拒否できないものの、取り扱いに関しては基本的に祭祀承継者に委ねられています。

深く考えずに急いで行うことにより、大切な祭祀財産を処分されてしまった等のトラブルだけでなく、遺骨をめぐる遺骨の引渡請求のトラブルもよくありがちなことです。

こういった様々なトラブルを起こさない為、慌てないためにもご家族としっかり話し合いをして、誰が祭祀承継者となるかを決めておくことが大切になると思います。

また近年の少子化に伴い、継承者不足が深刻となっているのも現実ですので早めの墓じまいを検討するのもいいかもしれませんね。

祭祀継承者になられている方は、しっかり故人を守り抜く為に、お墓や仏壇の管理、法事等をしっかり行い代々、御先祖様の為にも引き継いで行けると良いですね。

引越しの際の仏壇の移動の仕方が分からなかったり、様々な何かの事情で仏壇を預けれることが出来たりと思ったことはないでしょうか。

基本的には仏壇を移動させることは禁止されていません。
よって仏壇を一時的に保管することや移動させてることは可能です。

しかし、ご先祖様の魂が宿っている仏壇を違う所に保管するなんて、バチが当たったりするのではないかと不安に思う人もいらっしゃるのではないかと思います。

バチが当たらない為にも仏壇を移動させる際には供養を行わなければならない場合があります。
一つ頭に入れといたほうが良いのが、宗派によって仏具やご本尊が大きく異なり、作法や儀式も宗派によって異なるということです。

基本的にはどの宗派でも魂の概念が同じなので、仏壇を購入した際には、魂入れ(開眼供養)を行い、仏壇を移動させたり家の外に仏壇を出す際には、魂抜き(閉眼供養)をする必要があります。

魂入れ(開眼供養)というのは、たとえ立派な仏壇でも本尊に魂が宿っておらず、礼拝の対象にはならない為、魂入れ(開眼供養)を行うことによって本尊や位牌に魂を宿らせる大事な儀式になります。

また逆な考えで、仏壇を撤去する時や引っ越しの前など家の外に仏壇を出す場合には魂抜き(閉眼供養)をしましょう。

ただし浄土真宗は他の宗派と違って魂を入れる・抜くという概念がないみたいで、また違う儀式があるそうなので、浄土真宗のお寺に問い合わせてみましょう。

そしてやはり気になるのが、魂入れ、魂抜きの際のお布施ですよね。
なかなか人にも相談出来ず、頭を抱える人も多いのではないでしょうか。

基本的にお布施とは、お坊さんに渡すお礼であるものなので、自分で出せる範囲で大丈夫なものなのです。
お布施、御車代、御善料を組み合わせた金額を包むと良いでしょう。
お布施は1〜3万円が相場と言われており、御車代は5000円が相場とされているので参考にして頂ければ幸いです。

また服装についてです。
勘違いされがちですが開眼供養は慶事にあたります。
喪服を着る必要はありませんが、黒やグレーなどの地味な色の服が望ましいでしょう。

そして魂抜きが終わりいよいよ仏壇を運ぶ際にいくつか注意点があります。

1つ目はトラックなどで仏壇を運ぶ際必ず縦にして倒れないように固定して運搬しましょう。

2つ目は、ご本尊様や位牌、遺影などは白い布などに包み、業者のトラックに積むのではなく自分の手で運搬してあげましょう。

3つ目は、引越しの際に仏壇は他の荷物より1番最後に運び出し、1番最初に新居に入れてあげましょう。

自分たちで大型の仏壇を運び出す場合には、いざ運び入れる時に部屋の出入り口のサイズが合わず、部屋に入れることが出来ないや廊下の幅ご狭くて運べないなどのトラブルが起こりうるので、新居での設置場所などのサイズを測っておく必要があります。

このように仏壇を持ち出す場合は、普通の家具と違ってさまざまな注意点があるので、少し費用が掛かってでも出来る限りは業者に依頼するのが無難かもしれませんね。

ただ通常の引越し業者に頼むと、断られる場合もあり、仏壇の扱いにはあまり慣れていないことから部品の紛失や破損などのトラブルに繋がる可能性があるので個人的には避けた方が良いと感じます。

仏壇の運搬とは別に仏壇の販売店によっては仏壇をご購入後のアフターサービスとして、引越しの際に仏壇を一時的に保管してもらえるとても便利なサービスもあります。
しかし自分が購入した販売店はこのようなサービスをしていないや、ネットで仏壇を買ったなど様々な理由で、一時的な保管が難しい人もいるでしょう。
その場合は、トランクルームを仏壇を一時的保管場所に利用している人が多いようです。

会社やプランによってさまざまなトランクルームがあり、保険制度もしっかりしたトランクルームもあるので、まず仏壇を預かってもらえるか問い合わせてみるのも良いでしょう。

気持ちの良い仏壇の引越しが出来るためにも参考にして頂けると幸いです。